FriendFeedにMCMPのルーム開設

最近(といってももう去年くらいから)流行のライフストリーミングについて調べている過程で、FriendFeedというサービスに出会い、しかもつい最近日本語化もされたそうなので、試しに登録してみました。

で、↓音楽コンテンツマネージメントのルームも早速作ってみました。

http://friendfeed.com/rooms/mcmp

取りあえず、Collect noteのMCMPカテゴリのフィードMCMPブログのフィードを読み込んであります。


にしても、この発想はなかなか面白い。従来のフィードリーダみたいに、あくまで”フィードを購読する”という視点からの設計で、ただフィードを時系列にまとめて表示しているだけのとは異なり、フィードのリストをもとにそれに対する評価ないし反応を付けることで、コミュニケーションのツールとして機能させるという発想。
FriendFeedには、さらに”ルーム”という概念があって、これは従来のSNSにおけるコミュニティの機能に当てはまる。
しかし、mixiなどのSNSのコミュニティのように、自前でコンテンツを蓄えて、それをベースにコミュニティを形成していくというのともまた違って、必ずしも”そのコミュニティにいること”を前提としていない。


これが具体的に何を指し、どのような状況を生むのかというと、これには二通りの意味がある。一つは”情報発信の容易化”を実現し、もう一つは”情報発信ツールの自由化”を実現するのである。


まず”情報発信の容易化”である。これはつまり、SNSのようにわざわざその場に来て、活動することを強要されずに済むということである。
SNSのコミュニティの発想だと、その中に誰かがいて何かを投げかけないと何も始まらないけれど、FriendFeedでは基本となるコンテンツを外部に頼ることで、コミュニケーションの契機となるネタが自動的にストリームされてくる。
つまり、関連する情報の源となるWebサービスのフィードを登録さえしておけば、コミュニティの枠に囚われず、誰かがどこかで何らかの活動するたびに、コンテンツが更新され得るわけである。
この結果、Twitterなどが形容される”ゆるいつながり”でもって、今度はコミュニティ活動ができる、というわけである。

これは些細な違いに見えて、何気に大きな違いである。
インターネットというのはいわゆる能動メディアであって、自分から情報を取りに行かなければ何も得られない。Web上の情報は、日に日に増えていき、一日で取得する情報も膨大なものとなりつつある。これだけの膨大な情報を前に、ただでさえ情報を取得するだけでも精一杯であるのに、それをさらに、ブログなりコミュニティなりで”こんな情報あったよ!”と一々告知するのも結構手間が掛かる。ブログやSNSの登場によって個人の情報発信が容易になったとはいえ、やはり日常生活の中で実際に記事を書いてポストするというのは、思っている以上になかなか労力の要ることではないだろうか。

そんな時に、最低でもソーシャルブックマークでピックアップするだけ、出来ればブログに一言つけて記事にしてみるだけで、コミュニティに属する他のメンバーにも情報をポストすることができたとしたら?きっと、些細な情報も取りこぼし難くなるのではないだろうか。

これはまた、情報の管理や集約という面でも有利だろう。SNSの場合、自分のポストした内容が日記だったりコミュニティだったりに散在して、”自分の発信した情報”としての管理が難しくなる。
これに対してFriendFeedの発想では、自分のブログやソーシャルブックマークに情報をまとめた上で、カテゴリーやタグなどでフィルタリングし、各々のコミュニティにおいて共有することが可能になる。
つまり、自分のために収集した情報が他の仲間のためにもなる、というわけである。これは実に美しいモデルではないだろうか。


もう一つの意味は、SNSのようにその内部に用意されたツールの使い勝手に囚われることなく、(ソーシャル機能を保ちながら)自分の好きなツール(Webサービス)を使ってコンテンツの管理ができる、ということである。

例えば、SNSに入る前にブログを書いていただとか、Flickrを利用していただとかで、SNSに入ってからはさらに内部にある日記機能や写真共有機能なんかも使い始めて、次第に管理すべきコンテンツが散在するようになった、または毎回両方に同じものをアップロードしている、といったことを経験した人も少なくないのではないだろうか。
まぁ、SNSのように一箇所で全て済ませられるということは、逆に利点として挙げることもできるが、ただ、SNSが流行りだしてSNS自体の数も増え、また種類も多種多様になってきており、参加しているSNS自体の数が増えてくるという状況になると、事態はより深刻になってくる。
ある記事を投稿するのにはどこのSNSもしくはブログがよいか?または複数箇所に同じ記事を投稿するか?こういったことに、より悩まされることにならないだろうか。

もし、そんな状況に陥っているのだとしたら、FriendFeedは最適なソリューションを提供してくれるのではないだろうか。
記事を投稿するブログは自分にとって使いやすいブログからポストして、あとはFriendFeedのホームなりルームなりからフィードを読み込めばよい。
しかも最近のブログでは、そのブログ全体のフィードに限らず、カテゴリー別のフィードが生成されていることも少なくない。これを利用すると、記事をカテゴリー別に分類しておき、そのフィードをそれぞれの関連するコミュニティ(ルーム)から読み込むように設定しておけば、情報の発信元ブログは一箇所からで、ジャンルや分野別のコミュニティ(ルーム)に対してそれぞれのコンテンツを供給するということも可能となる。


このように、FriendFeedというのは、従来のSNSでのやり方に比べて、情報の発信と情報の共有という二つの側面のバランスをより上手に取り、より合理化したWebサービスと言えるのではないだろうか。