ワールドシンセサイザー構想

http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050830/cedec1.htm

去年の丁度今頃、”教育支援情報システム各論”という授業で、私が”今日の話題”として紹介したのが”gumonji”という環境シミュレータ系のオンラインゲームだったのですが、そのgumonjiを運営する会社というのが、スクウェア・エニックスの出資する”コミュニティーエンジン”という会社でした。

その当時、gumonjiはシステムの再構築中かだったかで新規参加を受け付けておらず、私はそれ以降、再度gumonjiの様子を伺いに行くこともなく、コミュニティーエンジンの動向について関知していなかったのですが、今日、”Find job!”でいつもの様に求人情報を閲覧していたら、そのコミュニティーエンジンが求人を出しているのを見つけました。


最近自分がやっているプロジェクトの活動というのは、P2Pベースの音楽配信システムについての研究であったり、RDF/XMLによるメタデータを活用したSNS型コミュニティシステムの研究であったりするわけなのですが、このP2PSNS型コミュニティシステムといったアイディアを持ち込むことになったきっかけとして、gumonjiの影響というのが少なからずあったと思うので、久々にこの”gumonji”という言葉を見つけて、思わず食いついてしまいました。


でまぁ、そのgumonjiとコミュニティーエンジンに関する情報をあさっている中で見つけたのがタイトルの話題なのですが、”ワールドシンセサイザー”と聞いて音楽関連の話題かと思いきや、シンセサイザーMIDI規格の登場によって相互接続と機器同士のコミュニケーションが可能になったのになぞらえて、”オンラインゲーム環境における環境シミュレーションエンジンを、各々の部分に特化したモデリングエンジンに分割・共有し相互接続することによって、単独では処理しきれないレベルの、より精密な環境シミュレーションを実現し、より実世界に近い(実世界と同じ)連続的で相互作用的な現象の変化をシミュレートできるようにする”といった構想なんだそうです。

で、この”ワールドシンセサイザー構想”を提唱するコミュニティーエンジン代表取締役社長である中嶋氏自身も、”構想の実現に100年はかかる”ともおっしゃられていることにも象徴されるように、かなり壮大な構想であるのは自明なわけですが、なんといいますか、良く言えば夢のある、曲がった言い方をすれば妄想チックでもあるような構想を考えるあたり、個人的には親近感を感じるというか、面白みがあるというか。まぁ、言ってしまえば、音楽コンテンツマネージメントで考えている構想といったものも、身の丈に対して大層な構想ではあるわけですが。

ただ、決定的に違う部分というのは、構想している主体が公的な組織なのか、サークルなのか、といったところでしょうか。


まぁ要するに、取りあえず、自分は今目の前にある”やるべきこと”をこなすのみ、といったところですかね。